
西川 龍馬 (敦賀気比)
- 寸評
- 敦賀気比の3番・遊撃手として、チームの攻守の中心的な役割を果たします。ただ選抜の浦和学院戦では、残念ながら3打数ノーヒット。その実力を、甲子園で充分発揮できずに終わりました。
(第一印象)
試合を観てても、その所作や立ち姿から、一目でセンスの良さそうな子だとわかる選手です。しかし選抜では、正直あまり秋と変わっていないなと思いました。もう一回り体が大きくなっているとか、強さが感じられることを期待しただけに残念です。
(守備・走塁面)
とにかく一つ一つのプレーを、しっかり行う選手。フットワークから、スローイングまでの流れが、非常に滑らかで安定しています。秋よりも、ボールへの入りが鋭くなり、プレーにスピード感が感じられるようになったところは成長。落ち着いてプレーに余裕を持っていたのですが、一つ一つのプレーに少し危機感が出てきたように思います。地肩も基準以上のものがありますが、余裕があるとフワッとしたスローイングをする時があります。一見肩が弱そうに見えますが、けしてそんなことはありません。上のレベルの野球でも、ニ遊間を担える実力があります。
一塁までの塁間は、4.2秒台と高校生としてはまずまず。秋の成績では、153打席で16盗塁ですが、プロの1シーズンに換算すると46個程度で走る計算になります。驚くほどの走力ではないのですが、それなりに走れる脚力も備えます。
(長所)
踏み込んだ足元が、インパクト際にはブレません。そのため外の球でも開きを我慢して、しっかり左方向へ打ち返すことができます。
秋までは、始動が極めて遅く無駄の動作をなくすことでスイングしていました。これだと木製バットへの対応に苦労することが予想されます。その欠点をなくすために、投手の重心が沈み込んだあたりで始動する、ポイントゲッターが多く採用するタイミングで始動するように変えました。打てるポイントも広がり、打撃の幅が広がることが期待されます。
早めにトップを作り、バットの振り出しもよくなりました。スイング軌道もよく、バットの先端であるヘッドを立てながら、上手く頭を残して振りぬくことができています。
(課題)
技術的には殆どいじるところがなくなりましたが、もう少しスイングの強さ・鋭さを追求して欲しいところ。 - 将来の可能性
- あまり伸びていないと、観た感じ思いました。しかし技術的な部分を見ると、足元を見据え着実に土台を作りつつあることがわかりました。これから夏に向け、この土台を元に、どんどん実戦を重ね、強さと鋭さを意識して振り込み伸びて行って欲しいですね。
恐らく有力な大学へ進むと思いますが、この今やっている基礎が花開くは、恐らくこの頃かと思います。しかしまずは、甲子園でやり残したことがあることは、本人が一番良くわかっているはず。ぜひ夏に、それをしに戻ってきてくれることを楽しみにして、今は待ちたいと思います。 - 情報提供・文:2012.03.28 蔵建て男
敦賀気比
投手
172/70
左/左
敦賀気比の先発・山本(2年)は好調。1回裏・先頭打者を内野安打で出すも(ここからが昨年と違った)、後続を三振とダブルプレーで打ち取る。立ち上がりに不安がり、ピンチを作ると自滅する面があった投手でしたが、ここらが成長したところでしょうか。
7回を被安打2、失点0、奪三振8と丹生打線に付け入る隙を見せませんでした。
「10年 秋季県大会準決勝」
西川 龍馬
敦賀気比
遊撃手
175/65
右/左
敦賀気比の1年ながら3番ショートの西川。
夏からレギュラーの選手で、夏に見たときはまだひ弱さを感じましたが、秋には力強さが出てきました。9回の打席ではポール際ファールになりましたが、場外に消える打球はパワーを感じました。野球センスのある選手で楽しみです。
「10年 秋季県大会準決勝」
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