
山田陽翔(近江)※写真=東京スポーツ:アフロ
第94回選抜高校野球大会には32校、計576名が集った。そのうち中学生時代にボーイズリーグに参加していたのは200名と3分の1以上となっている。プロで活躍しているオリックス・山本 由伸投手(都城高出身)や西武・森 友哉捕手(大阪桐蔭出身)もボーイズ出身であり、今年も目が離せない逸材が揃っている。今回はセンバツ出場を果たしたボーイズ出身の選手の活躍ぶりを追っていきたい。
山田 陽翔投手(3年=大津瀬田ボーイズー近江)
センバツ準優勝の立役者。5試合に登板して33奪三振、防御率2.05の成績を記録。4番で主将としても存在感が際立った。
武田 一渓内野手(3年=大阪泉大津ボーイズー明秀日立)
明秀日立の強力打線の4番を務めるスラッガー。センバツでこそ安打は出なかったものの昨秋の公式戦10試合で4本塁打を記録するなど長打力は本物だ。今夏は打力にさらに磨きをかけて理想とする「1試合1本のホームラン」を放つ姿に期待したい。
小久保 快栄内野手(3年=和歌山ボーイズー明秀日立)
伯父はソフトバンク2軍監督の小久保裕紀氏で、昨秋、公式戦で3本塁打を放った期待の大型三塁手だ。打順は下位に回ることが多いが、市立和歌山のエース・米田 天翼投手(3年)から2安打を放つなどセンバツで.429と結果を出した。守備でも切れのある動きを見せてチームを盛り上げる。世代トップクラスの大型三塁手は自慢の打撃を発揮できるのか。
鈴木 斗偉内野手(3年=横浜南ボーイズー山梨学院)
巧みなバットコントロールでヒットを量産する山梨学院の切り込み隊長。秋季大会全体の成績でも、9試合35打数22安打3本塁打12打点、打率.629をマークした。センバツでは初戦で敗れ5打数1安打と物足りない数字だっただけに夏での巻き返しに期待したい。
山田 隼外野手(3年=大田水門ボーイズー木更津総合)
昨年の秋季県大会では4試合連続本塁打を放つなど打撃に定評のあるリードオフマン。センバツでは初戦、山梨学院の榎谷 礼央(3年)から2安打を放ち、盗塁も1つ決めた。
中軸に打順が回る前にどれだけ山田選手が出塁できるかが今後の試合の大きなカギになる。
高山 維月捕手(3年=福岡志免ボーイズー浦和学院)
福岡志免ボーイズ時代は速球投手として活躍していたが、高校では外野手を経て、捕手に転向した。捕手として扇の要の役割を果たしつつ、打撃でも中軸を担った。センバツでは大会第1号となる2ランホームランを放った。
鍋倉 和弘内野手(3年=宮崎ボーイズー浦和学院)
浦和学院でNo.1の長打力を誇る。174センチ、88キロと、かなりがっしりとした体格で、スラッガーとして期待感をもたせる。センバツでは4番として1本塁打7打点と役目を果たした。
齋藤 誠賢外野手(3年=京葉ボーイズー國學院久我山)
1学年上の代から主力として活躍し、今チームでは不動の1番としてチームを牽引してきた。昨秋の都大会ではチームトップの打率.545(22打数12安打)を記録。準々決勝の帝京戦では強肩も光り、走攻守で強烈なインパクトを残した。センバツでも快音は止まらず4試合で6安打を放ち大会通算.333と結果を残した。
柴田 壮太朗内野手(2年=横浜泉中央ボーイズー二松学舎大附)
2年生ながら強豪チームのベンチ入りを果たした期待の内野手。試合にこそ出場しなかったものの、その後の春季都大会では準々決勝で長打を放つなど着実に力をつけている。
親富祖 凪人外野手(3年=湘南ボーイズー二松学舎大附)
秋季都大会では準決勝で本塁打を放ち、春季都大会では3本の二塁打を放つなど長打が魅力。センバツでこそヒットが出なかったが、夏へ向けて巻き返しを図る。
(文・編集部)