開幕から1ヶ月が経過した。ここまでを見る限りセ・パ両リーグともに独走するチームはなく、まだまだ混戦が続きそうだ。大きく抜け出すチームがない中で鍵を握るのが2軍から上がってくる「上積み」だ。

 故障や来日遅れなど様々な理由で、ここまで1軍での出場がない選手は多くいる。そんな彼らが本来の状態で1軍に上がってくればチームにとってこの上なく大きい。ここまで1軍で出番のない主な選手の状況を振り返ってみたい(5月4日現在)。

 開幕から苦しい戦いを強いられている阪神は及川 雅貴投手(横浜高出身)と小林 慶祐投手(八千代松陰出身)の両中継ぎが未出場となっている。小林は2軍で3試合に登板しているものの、登板自体は4月3日が最後。それ以降の公式戦での登板はない。

 及川は復帰に向けて動き出した。3月13日のオープン戦で登板し右脇腹の筋挫傷で離脱。開幕後は1軍、2軍ともにマウンドには登っていなかったが、投球練習を再開し、5月4日のウエスタン・リーグ広島戦で登板を果たしている。

 チェン・ウェイン投手はここまで2軍で2試合に登板し7.2回を投げ3失点と本調子ではない。また外国人枠との兼ね合いもあり、すぐに1軍へ昇格ということにはならなさそうだ。

 昨シーズン4勝を挙げた髙橋 遥人投手(常葉橘出身)は4月に入ってからトミー・ジョン手術を受けた。そのため今シーズン中の復帰は絶望的。早くても復帰は来シーズンとなる。

 野手陣では北條 史也内野手(光星学院出身)、原口 文仁内野手(帝京出身)といった中堅どころに出場がない。北條は昨年10月に左肩の手術を受けリハビリ中だったが、ようやく4月23日の2軍戦で実戦に復帰し打席に立った。5試合出場で打率.222を残している。

 原口も下肢のコンディション不良で出遅れていたが、2軍戦で復帰。4月26日には1軍登録もされた。2軍では公式戦では守ったことのなかった外野の守備にもついており、起用法の幅は大きく広がりそうだ。

 高卒3年目の大砲候補・井上 広大外野手(履正社出身)は新型コロナウイルスの陽性判定を受けたことで出遅れていたがすでに実戦に復帰している。2軍では25試合に出場し打率.172と苦戦しているものの2本塁打を放った。長打力と確実性に磨きをかけ、1軍昇格の時を待つ。

(文:勝田 聡)