髙橋 海翔(山梨学院)

 第95回記念選抜高校野球大会が開幕する。開幕戦に登場する山梨学院(山梨)の野手のレベルは今大会でもトップレベルだ。昨秋の時点で高校通算44本塁打をマークしている髙橋 海翔内野手(3年)は期待の逸材。いかにしてその恵まれた長打力を開花することができたのか。


ーー世田谷西シニア出身で山梨学院に進んだ理由を教えて下さい

髙橋:甲子園に多く出ていて、練習見学に来た時も施設も良くて、ここで甲子園に出たいと思い決めました。野球を細かいところまで教えてくれるところです。

ーー最初はレベルの高さに苦しんだと思います。打撃面でどんな工夫をしましたか?

髙橋:中学時代は後ろを寝かして後ろを大きくして打つバッティングだったのですが、それだと130キロ後半を超える球はファウルになってしまうので、上から上からという意識を教えてもらいました。よりレベルスイングで振る意識になったところ打てるようになりました。

ーー昨年は様々なことを経験しましたが、甲子園はいかがでしたか

髙橋:甲子園の舞台は緊張というより、楽しいという感情の方が大きかったです。しかし100%の力を発揮できたとは言えないです。

ーー投手のレベルの差は感じましたか?

髙橋:ピッチャーのレベルも高いですし、あの舞台に立つと力が入ってしまいました。

ーー2年生シーズンではホームランを量産できた理由は何が大きかったと思いますか

髙橋:ウエートトレーニングもそうですし、寮のご飯ということでたくさん食べれるので、体も大きくなって、昔よりパワーが増して、長打力が上がってホームランが増えました。

ーーいろんなバットを使用して練習していましたが、この意図は何でしょうか?

髙橋:色々なバットを振ることで力の出し方もそうですし、ミートするのが難しいので、その練習にもなっています。そうすることで、変化球も上手く打ち返せています。

ーー打席で意識していることは?

髙橋:前の打者の打った球だったり、自分の前の打席の打った球から予測して次はどのボールからの入ってくるのかを意識してやっています。

ーートップを早く作るというのも意識していますか?

髙橋:バッティングで一番良くないのはタイミングが遅れるということなので、タイミングをうまく取って打ち返せるかが大事なので、練習でもトップに合わせていいタイミングで振ることを意識してやっています。

ーーオフのテーマは何でしょうか

髙橋:冬は数がメインなので、より形というよりかは数をいっぱいやって、打撃だったら力強いスイングができるように数をこなしています。

ーーセンバツに向けての意気込みを教えて下さい

髙橋:甲子園でなかなか勝てていないので、まずは1回戦をなんとしても勝ちたいという気持ちが強いです。

ーー将来的な目標とそれに向けての課題を教えて下さい

髙橋:自分が上の世界でやるにはバッティングと守備が大事になってくると思うので、バッティングは数を振って力強いバッティングができることです。守備ではサードをやって、ファースト以外も守れるようにならないと高いレベルでできないので、そこを意識してこの冬取り組んでいます。

 1年生の時から取材をしているが、以前と比べると自分の意見をしっかり口に出せるようになっていた。マネージャーの中澤さんも、「1年生の時より、指示をしたり積極的に声を出しています」と成長ぶりを語る。

 成長した姿を発揮できるか。センバツでのブレークに期待したい。

(取材:河嶋 宗一