10月20日に予定されているプロ野球ドラフト会議が迫ってきた。今年の高校生投手のなかで、12球団から注目されている投手がいる。それが、帝京長岡(新潟)の茨木 秀俊投手(3年)だ。

 182センチ、85キロと恵まれた体型から最速147キロの速球に、「魔球」と呼ばれるチェンジアップ、切れ味抜群のスライダーを武器に持つ、12球団のスカウト視察済みの本格派右腕だ。昨年から注目されてきた投手で、しっかりと取り上げたいと考えていた。茨木の成長過程に迫っていく。

丁寧な練習姿勢によって大きく成長


 長岡市に所在する帝京長岡

2年生以下が来年の飛躍へ向けて練習している中、茨木がグラウンドに現れたが、丁寧な練習姿勢に目を惹かれた。エクササイズ、ランニングなどを懸命にこなしていく。182センチ、85キロと数字を並べるとガッシリとした体型をイメージするが、実際の茨木は、まるで女性ウケするような、いわゆる「細マッチョ」だ。夏から体重が3キロ増となったというが、ダボついた体ではないのを見ると、精力的にトレーニングしているのが分かる。

 北海道札幌市手稲区出身。小学校2年生のときに、元高校球児で草野球でプレーしていた父の影響で、野球を始めた。順調に投手としての素質を伸ばし、札幌東シニアでも好投手として活躍した。

なぜ北海道の強豪校ではなく、帝京長岡に行くことを決めたのか?

「話が来るまで、帝京長岡という学校は全く知りませんでした。新千歳空港から新潟空港へ移動して、帝京長岡の練習を見させていただいたのですが、自分に合っていると感じて、その上で(元プロ)芝草監督の指導を受けたくて来ました」

 その選択は正解だった。当時はコロナ禍だが、茨木は順調に素質を伸ばしていく。

 入学当時は130キロほどだった球速が、140キロまで伸びた。フォームの修正が大きな理由だった。芝草監督から指摘を受けた点とは。

「まず自分は開く癖があって、球もシュート回転していて弱くなっていたので、グラブの使い方についてまず言われました。体重移動も真っ直ぐ入れるということを常に言われていました」

 入学時は左腕のグラブが開く癖があった。

「そのためグラブを真っ直ぐ伸ばして、胸に持っていく動作にしました。胸へ向けて真っ直ぐ引き付けるイメージですね」

 フィジカル強化も行った。体幹トレーニングや日々のストレッチを欠かさなかった。その成果は肩肘や股関節の柔軟性に表れた。体重もじっくりと増やし、フォームの精度強化とフィジカル強化がうまく融合した。順調に球速が伸び、3年夏には最速147キロをマークするまでに至った。

「体幹が強くなってきたことで、その場で回転できるようになったので、体幹の強化は大きかったです」

トレーニングとフォーム固めを並行してレベルアップしたことに手応えを感じていた。

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