目次

[1]軽快な守備もパワフルな打撃も憧れの先輩をお手本にした
[2]夏前は絶不調だった


 今年の大学野球を代表する遊撃手として注目されるのが、立正大・奈良間 大己内野手(4年=常葉大菊川)ではないだろうか。

 常葉大菊川時代、3年夏の静岡大会で打率.818、2本塁打、9盗塁をマークし、一気に評価を高めた。甲子園での益田東(島根)戦ではバックスクリーン左へ特大弾を放ち、高校野球ファンの度肝を抜く打撃を見せた。U-18代表にも選ばれ、人気選手の仲間入りを果たした奈良間は、東都の強豪・立正大へ進学。3年間で大きく成長を見せ、大学生トップクラスの遊撃手へと成長した。

軽快な守備もパワフルな打撃も憧れの先輩をお手本にした


 奈良間が常葉大菊川に憧れを持ったのは、2007年、センバツで優勝したことがきっかけだ。

「ちょうど常葉大菊川が甲子園で優勝した時が、小学校低学年の時でした。その時から野球が好きで、常葉大菊川に憧れていました」

 そうした流れで野球を始め、中学校では菊川市で活動する小笠浜岡シニアでプレー。当時は捕手だった。

「肩には自信はありましたし、スローイングタイムも良かったと思います」と振り返る。小学校時代に憧れを抱いた地元の強豪・常葉大菊川へ進学する。

 遊撃手転向は自分から志願した。

「やはり内野をやりたかったというのが一番大きいです。そのためショートに行きました」。初心者の奈良間が遊撃手をこなせるようになるのは容易ではなかったが、当時、指導したのが主将で遊撃手だった赤井 啓輔内野手(亜細亜大)だった。

 赤井主将は抜群の守備力を誇る16年度の静岡を代表する遊撃手。奈良間にとって、大きな手本となった。

「赤井さんは本当にうまくて、常に教えてもらいました。僕はショートの守備について何も分からなかった状況なので、一から教えてもらいました」

 一番印象的だったのは、打球に対する入り方。ここをしっかりと覚えたことで、赤井主将の教えをしっかりモノにすることができ、少しずつ上達をしていった。

 

 入学当初、長打力もあまりない選手だった。

「中学時代は全然、打球を飛ばせなかったんです。そんなにバッティングはいい方ではなかったです。まず振る力がなかったというのもあって、振る力をつけたら、その次にミートできるようになったので、段階をうまく踏めました」

 常葉大菊川には、良き打撃のお手本がいた。2学年上の先輩に高校通算48本塁打を放ったスラッガー・栗原 健外野手(亜細亜大ーHonda鈴鹿)がいた。フルスイングで豪快な打球を見せる栗原は大きな憧れとなった。

「栗原さんをはじめとして、先輩たちはみんな良かったです。見てても凄かったですし、憧れはありました」

 自分が目指す打者像、遊撃手像というのが、先輩たちを見て、学ぶなかで定まっていった。そして高校3年生を迎えた。

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