いよいよ3月19日に選抜が開幕する。東海地区で準優勝に輝いた県立岐阜商市立和歌山との初戦を迎えるが、そこにいる大型捕手・髙木 翔斗は世代屈指の選手だ。

 打っては高校通算17本塁打、捕手としては遠投100メートル前後の強肩を活かした二塁送球1.85秒を記録する言葉通りの『打てる大型捕手』だ。プロも注目する高木はここまでどのような道のりを歩んできたのだろうか。

 後編では県立岐阜商の日々、さらには打撃論について迫っていきます。

前編はこちらから!
名将も絶賛!プロ注目強肩捕手・高木将斗(県立岐阜商)の捕手論【前編】

17本塁打のポイントは『最短かつ最速』のスイング


 鍛冶舎巧監督の就任をきっかけに県立岐阜商の門をたたいた高木。「春からレギュラーになるつもりで練習をしていました」という高い志をもって入学すると、ベンチ入りを果たす。すると、東海大会ではスタメン出場を果たすなど、目標を達成してみせる。

 ただ、硬式球に変わったこと。高校野球の世界に飛び込んで、戸惑うことはもちろんあった。
 「少し練習はしていましたが、相手投手のボールは速くて切れも凄い。なので、最初は打てませんでしたが、それは守備でも同じで、対応できずにキャッチングは駄目でした。どちらも次第に慣れてきたので、改善はできましたが」

 ただマイナスばかりではない。軟式特有の『ボールが潰れる』という感覚が硬式から無くなったことで、ボールの捉え方が変わってきた。
 「軟式の時はジャストミートさせることを大事にしてきましたが、ボールの下半分をこすって放物線を描くような打球を飛ばすことをイメージして打つようにしました」

 高木は常にフルスイングするために、構えている段階ではどれだけ脱力できるか。そしてミートした時に100%の力を発揮することをポイントにしているが、より大事にしているのがバットの出し方だ。

 「監督から常に言われているのは『最短かつ最速』でミートポイントまでバットを出すことです。例えば、上からバットを出せば最短になりますが、最速ではないですし力が出せません。だから少し後ろを大きくして反動を使ってあげることで、『最短かつ最速』のスイングを確立しています。なので、レベルかアッパー気味の振りだしになって、結果的にボールの下半分を捉える形になるんです」

 ここまで高校通算17本塁打をマークしている高木だが、その長打力の鍵は『最短かつ最速』のスイングが関係していた。