第466回 柳 裕也投手(横浜-明治大)「横浜高時代に取り組んだ猛練習漬けのトレーニング」・前編2016年11月16日

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【目次】
[1]名将と名指導者の下で走りに走った高校時代
[2]大学でトレーニングに対する意識が高くなった

 今年のドラフトで2球団競合の末、中日から1位指名を受けた明治大の柳 裕也投手。明治大では1997年の川上 憲伸(元中日、元ブレーブス)以来となる投手兼主将は、春夏合わせて5回の甲子園優勝を誇る横浜高から、今秋39回目のリーグ優勝を果たした明治大へと、アマチュア野球の王道を歩んできた。東京六大学リーグ通算での防御率は、抜群の安定感を示す1.84。歴代8位となる通算338三振を奪い、23の勝ち星を積み上げた。

 大学入学後、3年秋から5勝、6勝、5勝と、順調に成績を伸ばしていった柳投手に、トレーニングに対する考えや、これまでどのように自分を高めてきたかなど、じっくりお話を聞かせてもらいました。

名将と名指導者の下で走りに走った高校時代

柳 裕也投手(明治大学)

 宮崎出身の柳投手は中学時代、都城シニアに所属。3年夏には全米選手権で優勝し、サイヤング賞(最優秀投手賞)を受賞するなど、当時から名の知られた投手だった。いくつもの名門、強豪から声がかかった中、柳投手が進んだのは名門中の名門の横浜高だった。

「子供の頃からよくテレビで甲子園の試合を見ていたのですが、横浜高のカッコよさは別格でした。憧れていたので、あの『YOKOHAMA』のユニフォームを着たいな、と。それと、横浜高は松坂 大輔投手(現・福岡ソフトバンク)や涌井 秀章投手(現・千葉ロッテ)をはじめ、何人もの好投手を輩出したところ。そこで野球を学んでみたい、という思いもありました」

 横浜高に入ると“猛練習漬け”の毎日が待っていた。投手はとにかく走れ、走れ。柳投手は「いかにその日のメニューを乗り越えるか。それで精一杯でしたね。とにかく必死でした」と述懐する。松坂投手や涌井投手も鍛え上げた横浜高の走り込みは半端ではなかったという。

「投手のトレーニング方法はいろいろありますが、走ることが一番大事、というのが横浜高の考えでした。ウエイトは一切やりませんでしたね。メニューは全て覚えていますが(笑)、練習でまず行うのが『ダービー』です。グラウンドを1周何秒以内と、タイムを計って、10周くらいします。次に100mダッシュが20本ほど。その後、(横浜高名物の)アメリカンノックを受けながら、ポール間を走ります。ノッカーの小倉 清一郎さん(元部長、当時はコーチ)は、捕れるか捕れないかのギリギリところに上手く打つので、これが本当にきつかったですね。

 ただ苦しそうにしていると「松坂や涌井はこれくらいで根を上げなかったぞ」と、ゲキが飛ぶので、こちらも負けられない、となる。これが終わるとタイヤ押しなどをして、暗くなったら今度はゴロでのアメリカンノックを受けます。締め括りはスクワットなど自体重を使っての、下半身のトレーニング。なにしろ夏場も、準々決勝の前くらいまでは調整などなく、ずっとこういう感じでしたからね。

 オフになると、『ダービー』が20周、30周になるなど、走る量がもっと増えました。走り込みの成果でフォームが安定したのは確かです。ですがユニフォームのサイズが変わるほど、下半身が大きくなった、というのはなかったですね(笑)。きっと絞りに絞っていたからでしょう。明治大でももちろん走っていますが、あんなに走ることはもうないでしょうね。厳しかったですが、あれだけ走れたのは、追い込んでもらったおかげだと思ってます」

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プロフィール

柳裕也
柳 裕也(やなぎ・ゆうや)
  • ポジション:投手
  • タイプ:右投右打
  • 身長体重:180センチ80キロ
  • 出身校:横浜
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