目次

[1]電話が嫌いな理由
[2]目標を設定する真の効果とは
[3]ボールを自分に合わせるイメージ

 もはやその活躍に説明は不要だ。花巻東高校からプロの世界に入って3年目。 “二刀流”を続ける姿から「実現不可能」というイメージは消え去った。その凛々しく、疲れを感じさせないプレーに、投手と野手の両方を楽しんでいるようにすら見える。しかしふと冷静に考えれば、過去誰もなしえなかった前人未踏の道を日々歩んでいるのだ。そんなスーパースター・大谷 翔平選手に、野球から私生活までを聞いた。その答えを総合すると、見えてきたのはある一つのベクトルだった。

電話が嫌いな理由

大谷 翔平投手(北海道日本ハムファイターズ)

「僕は電話とか嫌いなんです(笑)」
なんとも“らしい”話だった。1994年7月生まれのまだ21歳の若者が、どうして理路整然とした思考法を既に身につけていて、プロ野球の第一線で活躍できているのか。しかも投手としても野手としても、だ。そのどれもこれもが不思議だった。だからストレートに質問してみたときの答えである。

「思考法に関しては、他の人の考え方が分からないので一概に比較はできません。ただ、僕自身のことだけで言えば、無駄なことが嫌いなんです。例えば、お風呂に入っている時も本を読んだり、できるなら2つ同時進行でやりたい。効率は常に求めてきたことです。だから電話とか嫌いなんです。何かしながら電話はできないじゃないですか」

 何か一つのことに没頭するほど集中し、一途に努力を重ねてことを成し遂げる。プロ野球選手に限らず、どの分野にしても何かを成し遂げた、一流に登り詰めた方にお話を聞いた際、ほぼ共通するストーリーである。それが成功の法則のようなものだと、密かに思っていたりもした。大谷選手も同様ではあろう、が、他の方とは違う側面も少なくない。どこか違う雰囲気を感じさせるエピソードだった。

 高校卒業と同時にプロ野球の世界に入り、投手、野手の両方で1年目から活躍してきた。2年目には投手として10勝、野手として10本塁打を記録、そして3年目2015年は投手として最多勝、最優秀防御率、最高勝率の3冠を達成。高卒で“二刀流”を維持するだけでも常識外なのにこの結果。その出色の活躍ぶりはもはや言い尽くせない。なぜ大谷 翔平選手だけはそれができるのか。この大きな疑問を納得させる理由の一端が見えた気がした。

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