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第257回 東北楽天ゴールデンイーグルス 藤田 一也選手「常識を疑いながら鉄壁の守備を築き上げた独自の守備論」2015年02月14日

【目次】
[1]キャッチボールが出来てこそ応用練習に取り組める
[2]独自の考えが見えるスローイング、グラブ捌き、守備時の構え
[3]ポジショニングのコツとグラブのこだわり

常識を疑いながら築き上げた藤田 一也の独自の守備論

 現在の日本のプロ野球界で最も守備が上手いセカンドとして注目される東北楽天ゴールデンイーグルスの藤田 一也。華麗な守備で、次々とアウトを演出し、闘将・星野 仙一元監督が「藤田の守備はシーズンで10勝以上の価値があった」と評するほど。プロで生きるために考え抜いた藤田選手の独自の守備論に迫った。

キャッチボールが出来てこそ応用練習に取り組める

 まず藤田選手が大事にするのはキャッチボール。鉄則ともいっていいが、藤田選手はここからしっかりしないと守備どころか野球が上手くならない、という考えだ。

「キャッチボールは肩慣らしのイメージがありますが、そうではなくて、守備が上手くなりたいと思いながら、実戦を意識してやることが大事です。基本のように思われますが、実は一番難しいこと。僕もキャッチボールが出来るようになってから、いろいろなことを考えることができました」

 しかしキャッチボールがあまりできない選手については何から始めれば良いのか。

藤田 一也選手
(東北楽天ゴールデンイーグルス)

「やっぱりフォームを意識することですね。キャッチボールは投げるコツをつかむ作業です。まずはしっかりと胸元に投げるコントロールを身につける練習をすることが必要ですが、どうすればコントロールできるかを考えながら投げていくと、この位置でリリースすれば、このコースにいくなどがわかってきます。フォームで意識することは下半身を使って投げること。重心移動を行うときに、右足にしっかりと体重を乗せること。それが出来るようになれば、遊びを取り入れていいでしょう。山なりのボールや、速く投げたり、低い軌道で投げるなど。

 また内野手はボールを握れないことがあるので、わざと握れない状態から投げたり、下が使えない状況もあるので、わざと下を使わずに、上半身のみで投げる練習をしたりと。そういうキャッチボールは大学時代から行っていることです。しっかりとしたキャッチボールが出来たら、試合で起こりうるプレーを想定して楽しんでやってほしいですね」

 高校生にとっては藤田選手が行っている「遊び」をしたくなるが、これはあくまで応用。基本的な投げ方が出来なければ、そういう事も出来ないのだ。ベースになるフォームが出来上がってから、いろいろ遊びが出来るというのが藤田選手の考えである。藤田選手は自分の型を見つけることの重要性を語った。

「野球では正解が1つだけではない。汚い形でもアウトはアウト。綺麗な形でもエラーすれば、エラーなんです。だからこそどれだけ早く自分の形を見つけれるか。どんな取り方、投げ方をしてもアウトはアウトです。それは難しいので、いろいろ言われますが、自分の形を見つけて上手くなるのが近道かなと思います」

 野球界は型にこだわる傾向が強い。だがそれはアウトにしやすい、アウトにできるよう速く投げられるために諸先輩が考え抜いた基本で、それが今でも伝わっている。ただその基本がすべての選手に当て嵌まるとは限らないのが、野球の難しさでもあり、面白さである。藤田選手は基本を大事にしながら、独自の動きを編み出す。

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プロフィール

藤田 一也(ふじた・かずや)
  • 東北楽天ゴールデンイーグルス
  • 経歴:鳴門第一-近畿大-横浜ベイスターズ-横浜DeNAベイスターズ-東北楽天ゴールデンイーグルス
  • ポジション:内野手
  • タイプ:右投左打
  • 身長体重:175センチ75キロ
  • 生年月日:1982年7月3日
  • 上記データは掲載時のものとなります。
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