第1回 「基本」という言葉に隠された技術2012年12月17日

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「基本」という言葉に隠された技術にはどんなものがあるのか?

 野球というのはとかく「基本」という言葉が使われます。打ち損じれば「基本のスイングを思い出せ」などと言われ、エラーをすれば「基本に忠実になれ」と怒鳴られる。では一体その「基本」という言葉に隠された技術にはどんなものがあるのか?

仁志敏久さん

 本来、「基本」で片付けられてしまう部分には大切なことが含まれており、大雑把に対処してはいけないものです。技術にはそれぞれ、なぜそうするのか?そうすることでどんな利点があるのか?など、必ず答えがあります。守りで言えば、構えるところから、打球を追う、捕る、投げるといった一連の動きの中の一コマ一コマに求められる理想的な動作があります。

 理想ほど難しいものはありませんが、そうすべき理由がある以上、目標としなければなりません。そこにはそれぞれの人の個性も含まれてきますから、自分なりの解釈ということも交える必要もあるでしょう。ただ、体の使い方はどの選手もそう変わるものではないので、ある程度方向性は同じものになるはずです。

 また、バッティングなどは逆に、その人の個性が強く表れ、これは絶対というものがありません。最低限やってはいけないことはあるにしても、その選手の特徴をよく踏まえて考えていかなければなりません。従って、選手も自分の弱点や欠点をよく把握した上で、練習に励まなければならないということになります。ですからバッティングに関しては、誰にでも通る基本というのは成立しないのです。

俗に言う「基本」には砕いて説明しなければならない事が詰められている

 要するに、守備でもバッティングでも、無駄なく、なぜそうするのかをよく考えて身につけなければならないということ。俗に言う「基本」には砕いて説明しなければならない事が詰められており、人それぞれに当てはまるかどうかも考えなければならないということをよく理解しましょう。
 練習を重ねることの重要性は誰しもが分かってはいますが、今言ったように、ただ数をこなせばいいというわけではなく、間違った捉え方を実行し続けても無駄な労力となることもあります。方法、意味をよく考え、毎日の鍛錬に励みましょう。

 さて、このページの中では月ごとの課題に添った技術、練習方法や守備や打撃の初歩から実戦までの基準となる動作やコツといったことも展開していこうと思っています。

 また、多くの選手達が持つ疑問を解決したり、突き破れない壁を打破できるようなヒントとなるコーナーにもしていきたいと思っていますので、意見などもお寄せ下さい。

(文=仁志敏久)

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プロフィール

遠藤 友彦
仁志 敏久(にし としひさ)
  • 1971年10月4日生まれ /茨城県出身
  • 内野手/右投右打
  • 常総学院-早稲田大-日本生命を経てプロ入り。読売ジャイアンツで11年間、その後、2009年まで横浜ベイスターズでプレー。2010年には、アメリカ独立リーグのランカスター・バーンストーマーズに入団。引退後は、野球解説者としても活躍している。
  • ■ 著書『わが心の木内野球』『プロフェッショナル』『反骨』

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