秋季大会から見るセンバツ大会の定義とは

 センバツの選考といえば、東海地区の選考で、昨秋の東海大会で優勝した日大三島(静岡)と同大会ベスト4の大垣日大(岐阜)が選出され、同大会で準優勝した聖隷クリストファー(静岡)が落選したことが物議を醸した。準優勝校を落選させたことについて、鬼嶋一司大会委員長が「甲子園で勝てる可能性の高いチームを選んだ」と説明していることには、高校球児やファンは不信感を抱いたのではないだろうか。ただ、これまでの選考でも、さまざまな問題が生じてきた。本記事ではセンバツの選考の問題点についてみていきたい。

 「春の甲子園」は、各都道府県の予選を勝ち抜いた高校野球連盟推薦校の中から、秋季地区大会がおこなわれる(区分けは、北海道、東北、関東、東京、東海、北信越、近畿、中国、四国、九州)。その大会成績や、地域的なバランスを考慮して選ばれるのだが、基本的に「一般選考枠」は各地区大会の優勝校・準優勝校といった勝ち進んだ順番で選ばれ、それに加えベスト4からベスト8に進出した学校を選考する。今年のセンバツはこの過程で準優勝した高校が選出されなかったことが、問題になった。

 また、センバツにおけるエリア制度の問題も挙げられる。さきほども記したように、甲子園大会出場までの道のりは、都道府県大会で上位2チーム(地域によっては3チーム)が地方大会に進む。そこから、さらに出場枠に向けて勝ち上がる形式だ。

 秋季大会の地区別の大まかな出場枠は下記になる。

 北海道地区から1校、東北地区から2校、関東地区から4.5校、東京地区から1.5校(関東か東京かどちらかから+1校で計6校)、北信越地区から2校、東海地区から2校、近畿地区から6校、中国地区から2.5校、四国地区から2.5校(中国か四国かどちらかから+1校で計5校)九州地区から4校の合計28校である。

 記念大会を除いて合計32校の枠の中で28校の枠が一般選考枠という形で勝ち上がった実力校である。

 その中でプラス1校の枠が増えるのが明治神宮大会枠だ。これは、11月に行われる明治神宮大会で優勝した地域からさらに1枠増える形式だ。

 それでも秋季大会の地区の枠が限られていることによって、強豪校でも落選してしまう傾向があることを指摘しなければならない。

 だからこそ、記念大会である来年のセンバツ出場権は公平性があることはもちろんのこと、強いチームを選出してほしいと願っている。

前田悠伍が率いる大阪桐蔭は順調なスタート、真鍋慧を擁する広陵は28日初戦

 前田 悠伍投手(2年)を擁する大阪桐蔭(大阪)は順調なスタートとなった。

 大阪大会では圧倒的な実力差で優勝。さらに、近畿大会では苦しみながらも神戸国際大附(兵庫)に勝利した。

 BIG4の1人の前田は大阪大会の防御率は0.00。神戸国際大附戦では苦しみながらも、3失点完投勝利した。

 来年センバツの近畿地区一般枠は6校。そのため、次の準々決勝で勝利すれば高い確率でセンバツ出場は決まる。

 しかし、準々決勝で敗れれば、上位校の結果や敗れた試合内容に左右される。だからこそ、大阪桐蔭は次の準々決勝でも勝利して、センバツ出場を決めたいところだ。

新チーム発足後の33試合で23本塁打を量産

 真鍋 慧内野手(2年)を擁する広陵(広島)は28日に中国大会初戦を迎える。

 順調に勝ち進めば、2年連続でセンバツ出場が決まる。さらに1年生エース髙尾 響投手が、140キロ台の直球を武器に99.2回を投げて、防御率0.99を記録。

 しかし油断は禁物だ。今年の夏は、広島県内で大本命でありながら、甲子園出場を逃した。今年は投打の軸が揃っているため、安定したパフォーマンスを発揮すればセンバツ出場に前進するだろう。

 BIG4のその他2選手も触れていきたい。ホームラン記録更新が期待される佐々木 麟太郎内野手(2年)がいる花巻東(岩手)は、東北大会初戦で敗退した。東北大会は、夏の甲子園を制覇した仙台育英東北(ともに宮城)が決勝で対戦。仙台育英が激戦の末、優勝を果たして、宮城県勢がワンツーフィニッシュを決めた形になった。

 佐倉 侠史朗内野手(2年)を擁する九州国際大付は、福岡大会でまさかの初戦敗退を喫した。シード校として出場したが、佐倉は5打数1安打と快音が響かず敗退した。

 この両チームはセンバツが絶望的のため、夏の甲子園のみがチャンスである。

(文=ゴジキ)