
矢野 丈太郎(國學院久我山)、村上 慶太(九州学院)
注目される高校球児といえば、甲子園で活躍した選手、ドラフト候補、名門校のレギュラーなどいろいろあるが、その中でも特殊なのは親、叔父(伯父)、兄がプロ野球選手という選手だ。22年の高校野球にはどんな選手がいるのか、紹介していきたい。
全国的にも活躍している球児を挙げれば、小久保 快栄内野手(明秀日立)の名前が挙がる。小久保は、ソフトバンクの2軍監督で、現役時代は2041安打、413本塁打を達成した小久保 裕紀氏の甥っ子だ。そして父・隆也氏は智辯和歌山出身で甲子園出場とまさにサラブレッドだ。
小久保は188センチの大型サードとして活躍。秋の公式戦では3本塁打を放ち、甲子園2試合でも活躍。対応力の高さが光る選手だ。もともと大型遊撃手として期待されたこともあり、188センチとは思えない身のこなしが光る。小久保は偉大な伯父がいることについてこう語った。
「身近にいるので刺激をもらえます。子供の時はチケットを取ってもらって、見にいっていました。自分はいつかは伯父さんを超えられるようになりたいです。
現役ではすごい練習をしていた記事を見たので、自分も負けずに取り組んでいきたいです」
今年の春季県大会で優勝を収めた九州学院のスラッガー・村上 慶太内野手は、ヤクルト・村上 宗隆内野手の弟で、兄に負けない体格をしているだけではなく、顔もよく似ていて、パワフルなスイングで、長打を量産する。九州大会では名を高めるチャンスだ。
矢野 丈太郎外野手(國學院久我山)の父は日本ハムの矢野 謙次コーチ。矢野は東京城南ボーイズ出身で、主力打者として活躍していた。そして父と同じ、國學院久我山に進学した。
尾崎監督から足の速さ、野球の貪欲さ、走塁に対する姿勢の高さを評価され、入学式後の3回戦・成立学園戦からベンチ入りし、公式戦初出場を果たした。
4回戦の都立小山台戦では、代走から出場し、ライトを守った。顔、頭の形、耳の形まで父とそっくり。貪欲なプレースタイルなところも似ている。
また矢野と同じく、國學院久我山・川越 昂太郎投手の父は元プロ野球選手という。
父は、オリックス、ロッテで活躍し現在はロッテ2軍のチーフ投手コーチを務める川越 英隆さん。2019年にはU-12日本代表で世界大会のマウンドを経験している。
最速134キロの直球、カーブのコンビネーションが武器で、打者が簡単に遠くに飛ばせないような重く伸びのある球もある。すでに完成された正統派の投球フォームも印象的だ。