今年の一押しチームを挙げるならやはり大島だろう。秋の鹿児島大会初優勝、九州大会準優勝で22年春は14年の21世紀枠での初出場以来、8年ぶり2回目となるセンバツはほぼ確実にしている。

 大島の21年秋の快進撃は鹿児島県の高校野球史に残る快挙だが、好左腕・大野 稼頭央投手(2年)や4番・西田 心太朗捕手(2年)のバッテリー、主将の武田 涼雅内野手(2年)らを擁するこの代から急に強くなったわけではない。特筆すべきは14年のセンバツ出場をきっかけに、ほぼ毎年のように県大会8強以上の成績を残している点である。以下は、21世紀枠の選出にも大きく関係した13年から21年までの大島の県大会の成績だ。

13年=春ベスト4、秋ベスト4
14年=センバツ出場(21世紀枠)、春九州大会出場、NHK旗ベスト4
15年=春ベスト4、秋ベスト4、秋九州大会出場
16年=春ベスト4、NHK旗ベスト4
17年=春ベスト4、NHK旗ベスト4、夏ベスト8
19年=夏ベスト8、秋ベスト8
21年=春ベスト4(3位)、NHK旗ベスト8、夏ベスト8、秋優勝、秋九州大会準優勝

 13年春、神村学園国分中央などに強打で打ち勝ち、4強入り。大島の4強入りは91年秋以来21年半ぶりの快挙だった。練習試合が容易に組めない、遠征による金銭的な負担などいわゆる「離島のハンディ」があり、運動能力が高く、野球の力もある選手は潜在的に多くても、本土の強豪校に進学する選手も多く、大島をはじめ離島のチームが県大会を勝ち抜くのは至難の業だった。

 13年に春秋と続けて4強入りしたことなどが評価され、21世紀枠で鹿児島の離島勢初の甲子園の土を踏んだ。以降も「次は自力での甲子園」へと目標を切り替え、16年秋に渡邉恵尋監督からバトンを受け継いだ塗木哲哉監督も、離島であることを言い訳にすることなく、毎年甲子園を目指すチームを作り、この8年間の県大会では、離島勢のみならず、鹿児島の公立校の中では上記のように群を抜いて上位の戦績を残し続けてきた。