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[1]困難の中の大会運営/東西対決となった決勝戦
[2]優勝するべくして優勝した

[3]自信になった準優勝/準硬の魅力とは

[1]困難の中の大会運営/東西対決となった決勝戦
[2]優勝するべくして優勝した

[3]自信になった準優勝/準硬の魅力とは

 近年、高校球児の進路先の野球を続ける選択肢の一つとして注目を集めている準硬式野球。
 いわゆる「準硬」だ。今回、高校野球ドットコムでは、その準硬式野球の日本一を決める全日本大学準硬式野球選手権大会(以下、全日大会)の決勝戦を独自取材した。

困難の中の大会運営


 2020年は大会中止となったために、2 年ぶりの開催となった全日大会。今回の開催にあたり全日本準硬式野球連盟の松岡 弘記理事長は「選手と学生スタッフ達に準硬式野球で夢と希望を与えられたことに、全国の準硬式野球に携わるみなさんのご協力の賜であり、心より厚く感謝申し上げたい」と感謝の思いを述べた。

 ただ今大会は本来であれば、8月10日より岡山県で開幕する予定だったが、異例ともいえる夏の長雨により大会途中で延期を決定。新型コロナウイルス第5波の感染状況も考慮した上で、9月27日より愛知県に舞台を移して、大会が再開されることになった。

 そんな状況になるまで開催した大会意義について松岡理事長は「2020年開催予定であった全日本3大会はコロナ禍にて全て中止せざるを得ず、学生達に大変辛く悔しい思いをさせたからこそ、今年は全日本3大会を必ず絶対にやり遂げて学生達に夢を与えたいとの一心で、年度当初から考えていました」と昨年の実施状況を悔しそうに振り返りつつ、今大会への強い思いを話す。

 だからこそ「何としても再開して最後まで諦めずに大会を続けるために、すぐに全国で球場確保に当たり、東海地区で9月末に再開させ、無事に一人の感染者も出さずに優勝校を決めることができたことは、この上ない喜びでした」とコロナと異例の長雨にも挫けることなく、松岡理事長をはじめとした連盟全体で大会再開を目指し続けたのだ。

 新型コロナウイルスの影響で残念ながら参加を見送る学校もあったが、こうした様々な困難を乗り越え、各地区の厳しい予選を勝ち抜いた19校の精鋭によって大学準硬式の日本一を目指す戦いが始まった。

東西対決となった決勝戦



3回、一安で出た伊藤元翔が盗塁、中飛の間三塁へ

 19校の戦いを制し勝ち上がってきたのは大阪経済大(関西)と専修大(関東)。
 決勝戦まで3試合で3失点、特に準決勝で近畿大学打線を完封した3年生・山登 涼哉(滑川出身)を中心とした守備力の高い専修大。

 対する大阪経済大は3試合25得点と強力打線でライバルを打ち負かしてきた。準決勝まで毎試合ヒットと打点を記録した3番・成清 優市立尼崎出身)や、準決勝の國學院大戦で大当たりの8番・橋本 大志(三田松聖出身)らを軸として攻撃でリズムを作ってきた。

 そんなチームカラーの対照的な両校による決勝戦は、序盤3回までは専修大ペース。先発した左スリークオーターの松岡 颯太(海津明誠出身)が外角中心の丁寧な投球で、大阪経済大の攻撃陣をしっかりと封じ、専修大らしい野球を展開しかけていた。

 しかし4回から二巡目に入ると、大阪経済大打線も黙っていなかった。先頭の3番・成清と4番・橋本 圭介済美出身)が四球を選ぶなど一死二、三塁を作ると、6番・小川 圭吾(知徳出身)がセンターへの犠牲フライを放ち、ランナーが生還。大阪経済大が先に試合を動かす。

 すると続く5回には1番・宇野 遥登(常翔学園出身)が2点目のタイムリーを放つなど2点を追加して、3対0として前半を折り返す。

 大阪経済大は先発・齋藤 光太郎(三田松聖出身)を4回でマウンドから下げ、5回から3年生エース・福島 拓弥(光泉出身)をマウンドへ。130キロ台の真っすぐを軸に、準決勝まで12回3分の2で与四死球6、自責点4と安定していた福島は、5、6回と危なげなく専修大のスコアボードに0を刻む。

 だが、7回に5番・中村 哉太(専大松戸出身)に二塁打。続く6番・高野 良輔(滝川第二出身)にタイムリーと1点を失い3対1と詰められた。

 ただ8回にダメ押しとなる1点が入った大阪経済大。最後の打者をファーストライナーに抑え、4対1で大阪経済大が優勝した。

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