第230回 運動後の内臓疲労をカバーしよう2019年09月30日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

【目次】
[1]激しい運動後は体全体が疲労している
[2]内臓疲労をカバーするために


こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

 日中はまだまだ暑さを感じても、夕方になると秋の涼しさが心地よい季節となりました。場所によっては日が陰ると肌寒く感じるところもあるでしょう。秋の地方大会が続くチーム、そして一区切りついたチームがあると思いますが、どちらにしてもコンディションを整えながら次の試合、次のシーズンに向かってしっかり準備することが大切です。さて今回は運動をした後に起こるさまざまなコンディションの低下は内蔵に関連があるのかも?というお話をしたいと思います。


激しい運動後は体全体が疲労している



激しい運動を行った後は筋肉だけではなく、内臓も疲労している

 体は筋肉を収縮させてさまざまな動作を行っています。激しい運動後には筋線維が引き伸ばされて傷んだ状態となり、そのまま放置しておくと筋肉にダメージが残って筋肉痛の原因となったり、柔軟性が低下してケガにつながったりすることがあります。そのため選手の皆さんは運動後のダメージを少しでも軽くするために、クールダウンを行ったり、帰宅してしっかり入浴したりといったセルフコンディショニングを実践することが大切になってきます。さらに実感しやすい疲労の他にも、体の内部にある胃腸をはじめとする内臓全般も疲労するといわれています。運動中は全身の血流が主に筋肉へと集中するため、内臓への血流は少なくなることが知られていますが、この状態が長く続くと内臓の機能にも影響が及びます。

 運動中は安静時よりも多くの酸素や栄養素を必要とし、その大半が筋肉へと供給されます。食後にすぐ運動をはじめるとお腹が痛くなることがありますが、これは胃腸に必要な血流が十分に届かないために起こることではないかと考えられています。また運動をすると体内に蓄積された疲労物質を排出するために、ろ過装置である腎臓や解毒機能などをもつ肝臓などへの負担が大きくなります。クールダウンで血流を促すようにする理由には、こうした内臓への血液供給を回復させる目的もあるのです。運動後に考えられる内臓疲労の例を挙げます。

《内臓疲労による主な症状》
・体が重だるく、やる気が起きない(全身倦怠感)
・いつもに比べて朝起きるのがつらい、寝ても疲れがとれない(肝臓など慢性疲労)
・顔や手足のむくみ(腎臓)
・胃痛や食欲不振、胃もたれなど(胃)
・便秘や下痢などお腹の調子が悪い(腸)
・体調を崩しやすい、風邪をひきやすい(免疫力の低下)

 このような傾向が見られる場合は、内臓の機能も低下していることが考えられます。

【次のページ】 内臓疲労をカバーするために

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
第234回 オフシーズン中に見直したい!「肩のゆるみ」や「肩の不安感」【セルフコンディショニングのススメ】
第233回 腰痛と体幹トレーニング【セルフコンディショニングのススメ】
第232回 トレーニングの習慣と年間計画【セルフコンディショニングのススメ】
第231回 運動連鎖とエクササイズの種類【セルフコンディショニングのススメ】
第229回 肩ってどこからが肩?自分の体の構造を知ろう【セルフコンディショニングのススメ】
第880回 「休んだら終わり」からのモデルチェンジ 田中俊太選手(読売ジャイアンツ)【後編】 【2018年インタビュー】
第881回 「焦ったり力んでいるときこそ怪我をする」田中俊太選手(読売ジャイアンツ)【前編】 【2018年インタビュー】

コメントを投稿する

プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
  • 講演依頼はこちら
    講演・セミナー依頼受付中
  • 部室に一枚!!RICEポスターを無料配布中!!ダウンロードはこちらからDownload


ケガに強くなる!セルフコンディショニングのススメ
コラムトップに戻る サイトトップに戻る

コラム