第229回 肩ってどこからが肩?自分の体の構造を知ろう2019年09月16日

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【目次】
[1]肩はどこから始まる?
[2]前屈をスムーズに行う


こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

 少しずつ過ごしやすい気候となってきましたね。平日は学校と部活の両立、土日は実践練習や試合など、選手の皆さんは充実した毎日を過ごしていることと思います。さて今回は普段あまり気にしていない(気にならない?)体の構造のことについてお話をしたいと思います。知っているだけで体の使い方についてより興味がわくのではないでしょうか。


肩はどこから始まる?



胸鎖関節を触った状態で腕を動かすと、関節の動きが確認できる

●肩はどこから始まる?
 野球といえばまずボールを投げるという動作が考えられますが、ボールを投げる動作は肩関節を中心に行っています。ではその肩を動かす視点となるところはどこにあるでしょうか? 
 肩をグルグル回すときの肩関節を思い浮かべる人が多いと思いますが、実はもう少し体の内側から動いています。肩関節と鎖骨が接するところを肩鎖(けんさ)関節といいますが、そこから鎖骨を触りながら内側へと移動すると体の中心に胸骨という骨を触ることができます。胸骨と鎖骨が接する部分には胸鎖(きょうさ)関節という関節があるのですが、腕をグルグルまわしてながら触ってみると胸鎖関節も動いていることがわかると思います。
 肩を動かす支点となるのは実は胸鎖関節です。胸鎖関節付近を自分で軽くほぐしてから投げる動作を行うと、腕が上がりやすくなります。余談ですが、胸鎖関節を意識して腕を挙げるとより大きく挙げることができるので、腕が伸びる分だけ垂直跳びの成績も向上します。



指を1本1本独立させてストレッチするとより効果的

●肘についている筋肉を伸ばす
 投球動作を行った後に前腕をストレッチする光景はよく見かけます。特に野球では肘の内側を傷めやすく、その部分についている筋肉を伸ばすことで肘への負担を軽くする役割があります。手のひらを外側に向けた状態で前腕の筋肉を伸ばすと、前腕屈筋群と呼ばれる手首を曲げる動作に必要な筋肉の柔軟性改善に役立ちます。
 また前腕屈筋群は指を曲げる動作を行う時にも使うため、指の1本1本を独立させて伸ばすようにするとより効果的です。さらに指の関節を意識して一つ一つ丁寧に指の曲げ伸ばしを行うようにすると、ボールの握りや「かかり」が良くなり、変化球の落差などにも影響することがあります。一度練習などで試してみると面白いと思います。

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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