第212回 サーフェスとトレーニング効果2018年12月31日

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【目次】
[1]土のグランドやアスファルトでの注意点
[2]人工芝や砂浜での注意点

人工芝や砂浜での注意点



砂浜トレーニングはバランス能力を高めるために有効的。表面の安全が確認出来れば、素足が望ましい。

【人工芝】
 人工芝の下はコンクリートで固められているため、クッション性が低く、アスファルトに準じたサーフェスといえるでしょう。練習量や強度が多くなるにしたがって脛の痛みを覚える選手が多くなる傾向にあります。またランニングフォームが崩れてくると骨盤が過度に前傾したり(反り腰)、後傾したり(お尻がいわゆる「落ちた」状態)して、腰を傷める選手もいるので注意が必要です。一方で床反力を養うランニングは適応しやすく、トレーニングでは寝転がったり、立ち上がったりと手を地面についたりとさまざまな姿勢をとりやすいサーフェスでもあります。

【砂浜】
 使えるチームは限られてしまいますが、海にほど近いチームや合宿場所などでは砂浜でランニングやトレーニングを行うことができます。砂浜トレーニングの特徴としては足を蹴ることが大きな負担となってしまうので(蹴ってもなかなか前進しない)、なるべく腿を上げようとするトレーニング効果や不安定なサーフェスによるバランス能力の強化などが見込めます。また素足でトレーニングやランニングを行うことは足裏の感覚を高めることにつながります(ただし安全性には十分配慮しましょう)。

 今まであまり使っていなかったサーフェスを使ってのトレーニングやランニングは下半身を中心に負担がかかりやすいので、練習後は入念にストレッチを行い、疲労が蓄積しないように心がけましょう。それぞれのサーフェスが持つ特徴を理解し、内容に応じて使い分けるようにすると一部分に大きな負担がかかることも少ないと考えられます。パフォーマンスアップのためにサーフェスを考慮したトレーニングやランニングをぜひ取り入れてみてくださいね。

 2018年も「セルフコンディショニングのススメ」を読んでいただきありがとうございました!2019年が皆さまにとって素晴らしい一年になりますように。ではまた次回のコラムでお会いいたしましょう。

【サーフェスとトレーニング効果】
●スパイクでのトレーニングは足首が固定される分、切り返しでケガを誘発しやすい
●アスファルトは摩擦力が高いために滑りにくく、荷重関節に負担をかけやすい
●一方で地面からの反発力が強く、スピードトレーニングなどに活用できる
●人工芝でのランニングでは骨盤が過度に前傾したり、後傾したりしないように注意する
●砂浜は足を蹴っても前進しにくいため、腿をしっかり上げるなどのトレーニング効果が見込める
●素足でトレーニングやランニングを行うと足裏の感覚を養うことにつながる

(文=西村 典子

次回コラム公開は1月15日を予定しております。

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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