目次

[1]戦力充実の帝京 センバツ4強の國學院久我山にリベンジなるか?
[2]エースを欠く両校 壮絶な打撃戦か?

 4月1日に112チームが参加して始まった春季都大会も、8チームを残すのみになった。8チーム中6チームは秋に続いての8強であるが、日体大荏原東京成徳大高はノーシードから勝ち上がってきた。準々決勝からは、ブラスバンドの応援も可能になる。注目の準々決勝を展望する。

戦力充実の帝京 センバツ4強の國學院久我山にリベンジなるか?



帝京・高橋蒼人、國學院久我山・成田陸

4月16日(土)第1試合 國學院久我山vs帝京

 準々決勝で唯一の東東京と西東京の対決であり、昨年秋の準々決勝の再戦でもあり、準々決勝で最も注目される好カードだ。

 國學院久我山はセンバツで準決勝に進出し、戦い方に貫禄が出てきた。センバツでも好投した成田 陸投手(3年)、松本 慎之介投手(3年)といった投手陣に、下川邊 隼人内野手(3年)を中心とした打線も好調。1年生の矢野 丈太郎内野手を起用するなど、戦力のさらなる底上げを図っている。

 昨年の秋は國學院久我山に逆転負けした帝京だが、この春はエースで2年生の高橋 蒼人投手に加え、2年生の左腕・安藤 翔投手らも育ってきた。打線も、3試合で本塁打2本の大塚 智也内野手(3年)のほか、渡邊 礼内野手(3年)、本村 千夏良外野手(3年)らも好調。3回戦で創価の好投手・杉江 敏希(3年)を攻略し、4回戦では早稲田実業を5回コールドで下すなど、調子も上がっている。

 夏の大会のシードの順位を考えても、勝っておきたい一戦。両チームとも、どこまで攻めの姿勢を貫けるかが、鍵となりそうだ。

初の8強進出の東京成徳大高 坂本・須藤の投手陣で強豪に挑む



東京成徳大高・坂本渉、二松学舎大付・瀬谷大夢

4月16日(土)第2試合 東京成徳大高vs二松学舎大附

 二松学舎大附はセンバツの後、コロナ感染者が出て、ぶっつけ本番で春季都大会に出場した。そのため2回戦の実践学園戦でコールド寸前に追い込まれるなど、点差以上に苦しんできた。4回戦から4日、間が空いたことで、コンディションがどこまで元に戻るかが重要だ。布施 東海投手(3年)を中心とした投手陣、瀬谷 大夢外野手(3年)、大矢 青葉外野手(2年)を中心とした攻撃陣は東京でも屈指の力があるだけに、少しでも本来の実力を発揮してほしいところだ。

 東京成徳大高は、秋は1回戦で敗れたものの、須藤 竜童投手(3年)の好投で、関東一を苦しめた。この春は横手投げの坂本 渉投手(3年)が成長。1回戦は坂本が、2回戦は須藤が、3回戦は坂本、須藤の継投で相手を1点に抑えた。4回戦は終盤の猛攻で駒大高に逆転勝ちするなど、チーム力も上がっている。

 昨年夏に両校は対戦し、3対0で二松学舎大附が勝っており、東京成徳大高は先輩たちのリベンジに燃える。力は二松学舎大附が上だろうが、東京成徳大高のメンタル面を含めた上昇ムードは、侮れないものがある。