第103回全国高校野球選手権埼玉大会の決勝戦は、浦和学院昌平の対決となった。両校は春季県大会準決勝で対決しており、浦和学院が壮絶な打撃戦の末、逆転サヨナラ勝ちを収めている。

 「あんな試合はなかなかできないです」と森監督が振り返るように初回に6点を入れられながらも神がかりな粘りで逆転勝利を収めたこの一戦は昌平投手陣に大きな影響を与えた。

 夏にかけての昌平投手陣の成長は著しい。130キロ中盤の速球ながら、最も安定感のある田村 廉、130キロ後半の速球を投げ込む渋谷 真宣川島 新大と継投策で逃げ切りつつ、強力打線で打ち勝つ野球を見せてきた。打線は高校通算56本塁打のスラッガー・吉野 創士に加え、今大会打撃好調の福地 基、4番・古賀 智己を中心とした打線で得点を挙げていきたい。

 一方、浦和学院は左腕・宮城 誇南、内野手と投手を兼任する金田 優太吉田 匠吾、この夏に浮上した技巧派左腕・芳野 大輝の4人が中心。146キロ右腕・三奈木亜星は打者に専念している。打線では強打の捕手・吉田 瑞樹など、1人1人のタレント力は県内屈指だが、準々決勝以降は苦しい戦いが強いられている。

 ただ、一気にチャンスを作れば畳み掛ける集中力の高さはさすが名門である。

 浦和学院とすれば早めに主導権を握っていきたい。一方、昌平はロースコアで終盤戦に入って、終盤からしかけていきたいところ。

 長年、埼玉をリードしてきた浦和学院が優勝するか、それとも新鋭・昌平が新たな歴史を作るのか、注目の一戦は激戦を期待したい。

(文=河嶋 宗一