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第842回 2019年は戦力充実の東海大菅生がリード!日大三、帝京は捲土重来なるか?【東京都大会抽選前展望】2019年02月18日
【目次】
[1]戦力の充実が際立つ東海大菅生/井上、廣澤―日大三のハイレベルの2本柱
[2]平成元年の夏の覇者・帝京/秋は1次予選敗退チームにも注目の選手が
今年も高校野球のシーズンが近づいてきた。東京では、3月2日に春季大会の組み合わせが決まる。どこのチームが春季大会で結果を残し夏へと自信をつけていくのか非常に楽しみな大会だ。今回は春季大会注目校、注目選手について紹介する。
戦力の充実が際立つ東海大菅生

左から杉崎成、小山翔暉、中村晃太朗、成瀬脩人選手
まず気になるのが、国士舘のセンバツでの戦いだ。新年早々4番の黒澤 孟朗が骨折し、スタメンが微妙になるなど、悪材料もある。しかし永田昌弘監督は、1993年のセンバツでは前評判が低くても準決勝に進出した。ベテラン監督の手腕と、選手の成長を期待したい。
秋季都大会の決勝戦で敗れセンバツ出場を逃したものの、東海大菅生は出場していれば上位に入る力は十分あった。
昨年末に行われた東京代表のキューバ遠征には、中村 晃太朗、小山 翔暉、成瀬 脩人の3人が選ばれた。中村晃は、球速は140キロに達しないものの、球威はあり、変化球も多彩だ。
捕手の小山は、動作が素早く強肩。3敗1分けで迎えたキューバ遠征の最終戦では、決勝の2ランを放ち、東京代表に貴重な1勝をもたらした。外見が大阪桐蔭からロッテに入った藤原 恭大に似ている成瀬は、守備範囲が広く、長打力のある遊撃手だ。小山も成瀬も、年末まで木製バットを使っていたので、打撃の正確さが増した。
東京代表に選ばれなかったが、杉崎 成も東京屈指の強打者だ。加えて、負傷により秋季大会には出場していないが、打力のある外岡 空也も外野の一角に加わりそうで、チーム内の競争も激しい。現時点の戦力は、夏の甲子園で準決勝に進出した3年前を上回る。
井上、廣澤―日大三のハイレベルの2本柱

廣澤優と井上広輝の2本柱
昨夏の甲子園大会に出場した日大三と二松学舎大附であるが、秋季都大会では、日大三は1回戦で、二松学舎大附は3回戦で敗退している。それでも、夏の経験者が多く残り、注目のチームであることに変わりはない。
日大三には井上 広輝、廣澤 優の両投手に、捕手の佐藤 英雄のバッテリーが残った。昨夏の時点で、井上は150キロ、廣澤は148キロの速球を投げている。廣澤は身長が189センチ。長身の選手は育成に時間がかかることを考えれば、廣澤も150キロを超える可能性は十分で、ハイレベルな2本柱からは、目が離せない。
二松学舎大附は、チームの中心選手がほとんど残った。特に東京代表に選ばれた野村 昇大郎、右田 稜真の外野手に、身長198センチの秋広 優人を加えた打線は強力だ。今年の東京は捕手に逸材が多いが、送球の鋭さでは東海大菅生の小山とともに、山田 将義が双璧を成す。秋季都大会の東海大菅生戦は、秋季大会とは思えないレベルな高い試合であった。
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