目次

[1]スライダーを駆使する技巧派右腕の活躍がポイント
[2]今年の東奥義塾は好打者揃い スラッガー不在でも打線は強力


今夏、甲子園に出場した八戸学院光星を筆頭に、ライバル・青森山田八戸工大一など実力ある学校が揃っている青森県で、東奥義塾(とうおうぎじゅく)はこの夏ベスト8まで勝ち進んだ。2022年は創部100年、学校創立150周年の節目を迎え、過去には甲子園にも出場した実績のある県内有数の強豪だ。

 この夏はドラフト注目の二刀流・中田 歩夢内野手(3年)が中心のチームも、優勝には手が届かなかった。弘前実で甲子園を経験し、駒澤大でもベンチ入りを果たした指揮官の工藤監督は前チームから一貫して「古豪ではなく、強豪と呼ばれるようなチームを作りたい」という思いを語っていた。

 そのために新入生をトレーニングやメンタルの強化などを通じて、鍛えあげて個々の能力を高めている。

スライダーを駆使する技巧派右腕の活躍がポイント


 投手陣は旧チームで経験をしている右サイド気味の齊藤純也投手(2年)が中心となってくる。
チューブやシャドーなどで固めたフォームから投げ込む直球は130キロ中盤だが、優れているのはスライダー。取材日は実戦形式での打撃練習で登板したが、鋭く変化するスライダーを投げ、打たせて取るシーンが何度もあった。

 このスライダーは中学時代から武器で、齊藤も自信を持っている球種の1つ。手首の角度は固定したまま、鋭く腕を振り抜いて回転をかけるようにしているという。アウトコースはもちろん、各打者のインコースにも意図して投げられるなど、コーナーワークを自在に使って抑えられるのが、強みである。

 東奥義塾に入学してから習得したというチェンジアップで、奥行きを使ったピッチングもできる。あくまで直球中心で、追い込んでから変化球も使っていくというが、新チームから大黒柱としての活躍が期待される。

 当然、八戸学院光星をはじめとした県内の強豪チームとの対戦は避けては通れない。センバツの舞台に行くためにも、東北地区のライバルにも勝たなければならない。そこに対して「去年の秋には聖光学院と対戦して、体つきや切れがすごかったので、具体的な目標がわかりました」と、先輩たちと戦った1年間が大きな財産となっているようだ。

ライバルたち相手にも直球で押せるようにするために、明確になった目標は140キロへの到達。「県内もいい投手が多いですが、まずはエースとなって、3年生の夏には甲子園には出られるように練習していきたい」と意気込んでいた。