第147回九州地区高校野球大会で初出場ながら、東海大星翔(熊本県)を下し初勝利を収めた具志川商。過去秋の県大会ベスト8が最高位だった普通の県立校が、九州の猛者に勝てるほど成長したのは何故か。具志川商ナインと監督を取材してきた。

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無名の県立校が興南に勝てた理由 九州大会出場・具志川商(沖縄)の成長【前編】

初めての九州大会


 九州大会も初めてなら県外遠征も初めて。初めてだらけで舞い上がったり浮き足立ったりするのかなという心配は少なからずあったという喜舎場正太監督。しかし、いざ試合に入る彼らの眼を見ていると、あることに気が付いた。

 喜舎場監督「東海大のユニフォームなんてテレビでしか見たことない。天然芝の球場や外野席に連なるスタンドなんて沖縄には無い。そんな景色を目の前にした彼らの眼は、それこそ野球少年のような、純粋に楽しむぞという雰囲気でした。」

 ドキドキした緊張感はなく、ワクワクしているナインがいた。ただ一人、先発の新川 俊介だけが気負いすぎていた。初回、東海大星翔の4番にタイムリーを浴びると、その後も犠飛で2点を失う。

 あとのことは考えず、ますリズムを作ることを考えろと監督から声を掛けられた新川。ショートを守る粟國主将も後ろから励ました。

 新川投手「2失点したけど、このあと抑えたらチャンスはやってくると信じて投げました。」

 2回以降の新川 俊介は別人のように立ち直る。東海大星翔打線を5回までノーヒットピッチング。6回に1本、8回に連打を浴びるも後続を斬ると、最終9回は2番から始まる好打順に対し2つの三振を含む三者凡退。味方打線も、2回の裏に内野ゴロで勝ち越すと5回にも1点を加え、九州大会初出場初勝利を収めたのだった。

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