埼玉の実力校・浦和実業。2018年秋ベスト4、2019年春関東大会出場と急速的に力をつけてきた。そんな浦和実業は普段、どんな環境、方針で練習をしているのだろうか。

フリー打撃ができない環境のもと自主性を重視に取り組む


 浦和実業のグラウンドは、学校のあるさいたま市南区ではなく、緑区の浦和大学の敷地内にある。最寄り駅は埼玉スタジアム2002がある浦和美園駅。

 授業を終えて選手たちは自転車で40分もかけて、グラウンドに向かい、練習に入る。そのため普段は16時半~17時ぐらいから全体練習に入る。

 このグラウンドは普通のグラウンドのように高いフェンスがなく、ボールが飛び出しやすい構造となっており、フリー打撃ができない。基本的にこのグラウンドでは、アップ、キャッチボール、ノックなどの守備練習をメインに使用している。打撃練習ではグラウンドの端にある鳥かごで、練習をしている。

 このグラウンドで凄いのは、ブルペンが6箇所もあること。最近の躍進により、多くの部員が加入し、1学年投手10人も珍しくない選手構成となった浦和実業。

 やはり投手はブルペン投球をしてレベルアップしたいもの。今年はプロ志望の豆田投手の影響で、豆田投手を目指そうと投手陣のモチベーションも高く、多くの投手がハツラツと投球練習に臨んでいた。

 またフリー打撃ができないので、打撃陣はどう意識して練習に取り組んでいるのか?佐藤 晴主将はこう語る。

 「自分たちはフリー打撃はできないので、内容が濃い練習を効率性を大事にしています。ゲージを打つ時でも、試合を想定して、初球から打つイメージでやっています」

  浦和実業は16時半頃から始まり、練習も19時過ぎに終わるため、練習時間は全国的に見たら短いチームだろう。だからこそ創意工夫しながら練習に取り組んでいる。

 では秋ベスト16に終わった今年のチームはどんなチームなのか。多くの強打者、好打者をそろえ、関東大会に出場した2019年のチーム、埼玉西武から豆田 泰志と絶対的なエースを擁して、南部大会準優勝(県ベスト8)を果たした2020年のチームと比較すると、今年のチームは未知数で、いわゆるタレントはいない。

 そこでチームは選手の自主性が大事だという。改めて練習の雰囲気を見ていくと、いわゆる1つでもミスをしたら、厳しい叱咤激励が飛ぶような雰囲気ではない。

 あくまでコツコツと自分の練習に集中して取り組む。それが浦和実業のスタイルなのだ。