目次

[1]「愛される野球部」を目指して
[2]OBの縁、地域の応援も力にかえて

 誰もが経験したことのない特別な夏を経験することになった2020年夏の高校野球。埼玉県で公立の雄として毎年好チームを作り上げていき浦和学院春日部共栄花咲徳栄聖望学園といった甲子園で実績のある私学の強豪校を脅かしてきた市立川越も、“特別な夏”は同じだった。

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強い公立校を実現していく市立川越 新たな思いでスタートした新チーム【前編】

「愛される野球部」を目指して


 前身の川越商時代から、地場に密着した公立校ということで人気校でもあった。
だから、1989(平成元)年に悲願の初出場を果たした時も、多くの地元住民からの支援もあった。
 新井監督が就任してからはさらに、「ウチは、オールウェルカムだから、見に来てくれる人は自由にどうぞという感じですよ」と言うように、グラウンド脇の出入り口も常時開放している。こうして地域の人も出入りしやすい環境も設けている。

 また、そんな土地柄やフレンドリーさもあって、選手たちも兄弟での入部が続いているというケースが多いのも特徴だ。兄弟で同じチームで継続していくということは、親としても、学校に対する印象が悪くないということの証でもある。チームの特徴や良さが語り継がれているということにもなっているということの表れでもあるといえよう。

 兄が5年上にいて、その兄は現在、トレーナーのアシスタントとして学校にも出入りしているという中山 雄仁君は、「中学生の時に兄の試合を見に行った時に、明るくて元気なチームだし、自分も是非、ここでやってみたいと思った」というのが市立川越を目指した動機だった。新チームでは主に一塁手としての役割が多くなるというが、「自分としては声を出して、チームを引っ張っていくのが役割だと思っている」ということで、より積極的に元気のよさを示していきたいという。