第1013回 公式戦14本塁打の強打を築いた中京大中京のロングティー。そして質の高い日々の積み重ねが圧倒した実力を身につける【後編】2020年02月09日

【目次】
【中京大中京の練習の模様をギャラリーで】
[1]強打を作り上げるロングティー
[2]練習時間以外でも野球を考える時間は増やすことはできる
明治神宮大会優勝の中京大中京。最速148キロ右腕・高橋 宏斗、大型遊撃手・中山 礼都、大型捕手・印出 太一と多くのタレントが揃っており、少ない失点、失策、高い得点力と、数字面から出場校の中でも抜きん出たものがある中京大中京。
今回は強さを発揮する選手たちの実力をいかに伸ばしているのか、中京大中京の1日の練習の密着し、感じたことをレポートしたい。
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グラウンドを最大限に使うことが堅い守備と強力な投手陣を生み出す 中京大中京【前編】
強打を作り上げるロングティー

ロングティーのメニューに励む様子
中京大中京は守備力の高さだけではなく、昨秋、出場校1位となる11試合のコールド勝ち、昨秋19試合で14本塁打を記録した強打も魅力だ。その打撃はどこで築き上げたのか。それは素振りとロングティーにあった。
日が暮れ、照明がつけられた中京大中京グラウンド。選手たちは2グループに分かれて、ロングティーと素振り組に分かれる。ここで注目したいのはロングティーは投げてもらってではなく、スタンドティーにボールを置いて打つことだ。止まっているボールを真っすぐ遠くへ飛ばすことは難しい。チームトップの高校通算17本塁打を放っている1番・西村 友哉はこのロングティーで、長打を打つフォームを作り上げた。
「簡単な練習といえば簡単なのですが、動いていない球に対してどれだけ強い力で捉えることができるか。僕にとっては一番大事な練習です。スイング軌道の乱れがあれば、打球が切れて、真っすぐ飛びません。この練習を積み重ねて、この感覚をつかんできた2年夏から本塁打を量産しました」
2年夏は2本塁打、2年秋では7本塁打を記録できたのもこのロングティーのおかげだと話す。そして素振りではいろんな投手のタイプ、軌道を合わせて数多く行っている。
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- 編集長 河嶋 宗一
- 出身地:千葉県
- ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
- ■ 編集長であり、ドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
- ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
- ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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