強打者を育てた打撃練習法 /東海大甲府(山梨)

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第7回 強打者を育てた打撃練習法 /東海大甲府(山梨)2012年10月24日

【目次】
[1] 逆方向への強打線の秘訣は「押し手」の意識
[2] 球を握らせない2ヶ月
[3] 理想のスイング「ダウンレベル」
[4] 頭の中のイメージと実際の動きを一致させるために

頭の中のイメージと実際の動きを一致させるために

――ただ、バッティングに限らずですが、自分が頭でイメージしている姿と実際の動きはなかなか一致しないものですよね。

村中 そうですね。ですから、そういうときは映像を撮って見せるようにしています。さらに私のティーバッティングの映像も撮影して、見比べさせています。

 今の機械は性能が凄くて、パソコンの画面で2つを並べたり、重ね合わせて見ることができるんです。バットの軌道の違いがひと目でわかりますから、映像を見てやるのと見ないでやるのとでは大きく違います。

――割れを大きく作るということに関してはどのように考えていらっしゃいますか。

村中 大きければ大きいほど力は加わりますけど、ただ高校生だとあまり広くすると下半身ができていない子が多いからバットが振れない。力のない子はスタンスを肩幅くらいにしてステップを小さく、すり足でパッとステップして待っておくと良いと思います。

 あと大事なのは横から見て、軸がブレていないか。頭が残って球を捕らえられているか。変化球の場合はどうしても追いかけちゃいますからね。それはなぜかというと、イメージをしていなくて、『間』が取れていないからです。
 真っ直ぐがこう、変化球がこう、自分のストライクゾーンに投げてくることだけを頭に入れておく。イメージがもの凄く大事ですね。

――間を作るための練習は何かされていますか?

村中 フリーバッティングではピッチャーはミックスで投げさせますし、3ヵ所で行うときは2つのマシンを使って球速140km/hと緩いカーブにして、速い球をイメージして緩い球を打たせています。我慢して、我慢してヘッドを立ててインパクトに持っていく。そうやって間を作ります。速い球は慣れれば当たるようになりますからね。

――その他には、独自の練習は行っていますか。

村中 2年前からビジョントレーニングもやっています。一般的なものですがこれが効果があって、大きく変わりました。速い球でも、変化球にもパッと対応できるようになった。左目と右目それぞれの視界に入るぎりぎりの外側の位置に指を立てて、左右交互に指を目の動きだけで見るのを10回。同じ要領で上下も10回。

 さらに目をグルリと大きく回す動きを左回り、右回りそれぞれ行う。これをアップの中に取り入れています。動体視力とか、球際の強さなどが良くなりましたね。

 指揮官の確固たるバッティング理論と常に良いものは取り入れていく旺盛な探究心は全国で勝ち上がった打線のバックボーンの中核を成しているのである。


(文=鷲崎 文彦

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プロフィール

鷲崎文彦
鷲崎 文彦
  • 生年月日:1975年
  • 出身地:東京都
  • ■ 小学3年から野球を始め、高校では硬式、大学では準硬式で野球を続ける。大学卒業翌年にはOBが務めるのが慣習だったこともあり、準硬式野球部の監督を経験。以後、フリーライターとして週刊誌、月刊誌、ムック本などでスポーツを中心とした取材、執筆活動を展開。
  • ■ 理系出身であることを生かして「図解雑学 野球の科学」(ナツメ社)の製作に携わるなど、あらゆる角度からスポーツにアプローチし続けている。昨年、小関順二氏、氏原英明氏とともに「検証 甲子園2009」(講談社)を刊行。「高校野球ドットコム」では安福一貴の「塁間マネジメント」の構成を担当。書籍からネットと幅広く活躍。
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