今年の右投手でNo.1は平野だといえる。ヤクルト・奥川 恭伸投手(星稜出身)を彷彿させるような投球フォームから繰り出す最速151キロの速球に、スライダー、カーブ、チェンジアップを器用に投げ分ける。相手打線のタイプに応じて、直球勝負でいくのか、変化球勝負でいくべきなのかを見極められている。変化球主体では、直球が走らないことが多いが、平野の場合、剛速球でねじ伏せることができるなど総合力は高い。千葉県といえば、好投手を多く輩出する県だが、過去10年ではNo.1の器を持っている。
球数がやや多く、延長戦になったこともあり、疲労度が多いことは気になる。うまく球数運用を行い、夏でピークに持っていけば、ドラ1クラスのパフォーマンスを見せてくれるかもしれない。
アピールポイント 右投手ならば世代No.1。ロマンを見せてくれる151キロ右腕
1年から騒がれてきた真鍋を選出。圧巻の飛距離を誇り、多少、体勢を崩しても好投手からしっかりと強打を発揮できる技術の高さがある。かなりの強肩で、三塁手にも挑戦。三塁手としてレベルアップすれば、ドラ1評価も現実的になりそうだ。まずは出場の可能性が高いセンバツで大活躍を見せて、一気に評判を高めてほしい。
アピールポイント 広島のボンズ。圧巻の飛距離でファンを沸かせる大型スラッガー
今年の高校野球の顔となった大型スラッガー。体格が外国人スラッガーに負けないほどのスケールの大きさがあり、将来のスラッガー候補を獲りたいとなれば一番手に挙がるほどの実力を誇る。あとは甲子園に出場して、好投手から強打を発揮できるか。そしてU-18代表に選ばれれば、木製バットの対応力も問われる。ハイレベルな舞台でNo.1のパフォーマンスを発揮してほしい。
アピールポイント 高校通算106本塁打を記録したNo.1スラッガー
東海地区では大学生、社会人を含めてNo.1の評価を受けている速球派左腕。過去に1位指名を受けた高校生左腕の中では最もスケールが大きい左腕であり、変化球の精度も高い。これほど負けず嫌いの一面を持った投手も珍しい。ファンを惹きつける要素を持った投手で、激戦区の愛知を勝ち抜き、甲子園に出場することができるか。
アピールポイント 最速152キロを誇る速球派左腕 変化球の精度も高まっている
1年生の時からハイレベルなパフォーマンスを見せ、昨年のセンバツではあまりにも完成度の高い投球に、社会人投手と評するほどレベルが高い。昨夏の大阪大会決勝戦で見せた140キロ後半の速球に、チェンジアップ、カットボール、ツーシームを内外角、高めに投げ分け、履正社打線を翻弄した投球は忘れられないものがある。これほどの投手のため求めるレベルが高くなってしまう。昨年の明治神宮大会は優勝に貢献したが、直球に物足りなさを感じた。センスが高い投手のため、競合でも取りに行きたいと考える球団もあるのではないか。好投手が多いこの世代で、「やっぱり前田がNo.1!」と思わせるパフォーマンスを発揮できるか注目していきたい。
アピールポイント 最速148キロの速球、チェンジアップ、カットボール、ツーシームで翻弄するNo.1左腕
(記事=河嶋 宗一)