第76回 廣岡 大志(智辯学園ー東京ヤクルトスワローズ)「セ・リーグではピカイチの有望株!廣岡が目指すスラッガー像とは?」2017年03月08日

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【目次】
[1]廣岡はタイミングのとり方を重要視している
[2]三振が多くてもスケールの大きさが魅力的

「侍ジャパン」や「一流選手」の称号へ向かって日々、レベルアップに励んでいる「プロ野球ネクストヒーロー」。このコーナーでは高校野球で一時代を築いた選手たちのプロ入りまでのプロセスと現在の活躍に迫っていく。第3回は2015年ドラフトで東京ヤクルトスワローズから2位指名を受けた廣岡 大志選手(智辯学園出身)の活躍を振り返る。

廣岡はタイミングのとり方を重要視している

智辯学園時代の廣岡 大志


 智辯学園2年生だった廣岡 大志の1学年上に岡本 和真(現巨人関連記事)がいたため、廣岡にはスカウトの目が常に付いて回った。2014年選抜1回戦三重高戦は岡本が2本塁打を放ち智辯学園が7対2で勝った試合で、3番岡本のあとの4番に入った廣岡も4打数2安打1打点と結果を残している。

 廣岡は2回戦佐野日大高戦で1番(右翼)を打ち、大会屈指の左腕・田嶋 大樹関連記事から5打数1安打を放っている。相手投手の格や、センターへの二塁打という結果を見れば大騒ぎしていい選手だが、私は廣岡のことをほとんど書いていない。岡本に注目しすぎたため、同じ右のスラッガータイプの廣岡に目がいかなかったのだろう。

 今映像で見返すと、滞空時間の長い一本足打法で、ピッチャーにタイミングを合わせようという意図がはっきりわかる。先輩の岡本はミートポイントが先天的にキャッチャー寄りだったため、ステップでタイミングを合わせなくても、ボールを長く見る形が自然とできていた。

「目標とする打者は中村 剛也(西武関連記事)」と紹介されることが多いことに対して、「全然タイプが違います」と取材ではっきり否定された。右打ちのホームラン打者ということで参考にしたことはあるが、ピッチャー寄りのミートポイントで打つ中村とはタイプが真逆だというのだ。キャッチャー寄りのミートポイントに対しては「そう打とうと意識しなくても最初からそうなっていた」と話す。この岡本に対して廣岡はミートポイントがピッチャー寄りなので、ステップでタイミングを取る必要があった。

 ヤクルト入団後、「打つ形が似ている」と言われる山田 哲人を廣岡は「タイミングの取り方がうまい」とテレビで評しているが、廣岡にとって「タイミング」はバッティングを語る上で重要なキーポイントなのだろう。ちなみに、元中日の立浪 和義も「バッティングで重要なのはタイミング」と断言し、ティーバッティングではタイミングを外すように一拍置いてトスされる球を打つことが多かった。

 2015年のドラフト会議でヤクルトの2位指名を受けてプロ入り。山田(当時24歳)、川端 慎吾(29歳関連記事)という20歳代が守っていた二塁、三塁に対して、遊撃は大引 啓次関連記事を筆頭に今浪 隆博、森岡 良介という32歳のベテランが守ることが多かった。2位指名という評価を見ても、将来のレギュラーショートの期待を担っての入団だったことがわかる。

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智辯学園 【高校別データ】
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プロフィール

小関 順二
小関 順二
  • 出身地:神奈川県横須賀市生まれ。
  • ■ プロ野球のドラフト(新人補強)戦略の重要性に初めて着目し、野球メディアに「ドラフト」というカテゴリーを確立した。ストップウオッチを使った打者走者の各塁走塁、捕手の二塁スローイングなど各種タイムを紹介したのも初めてで、現在は当たり前のように各種メディアで「1.8秒台の強肩捕手」、「一塁到達3.9秒台の俊足」という表現が使われている。
  • ■ 主な著書に『プロ野球問題だらけの12球団』(年度版・草思社)、『プロ野球スカウティング・レポート』(年度版・廣済堂あかつき)、『ドラフト物語』(廣済堂あかつき)、『野球力』(講談社+α新書)、『プロ野球サムライたち』(文春新書)などがある。
  • ベースボールファン(有料コラム)では、「野球を歩く」を寄稿、野球ファン必見の野球歴史コラムを配信している。 
  • 小関順二公式ブログ

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