関西では左腕の前田悠伍、九州ではスラッガー・百崎蒼生に注目!



前田悠伍(湖北ボーイズ)、中尾湊(飯塚ボーイズ)

 西日本に目を移すと、近畿地区では湖北ボーイズのサウスポー・前田悠伍が抜群だ。
無駄のない美しいフォームからキレのある直球を投げ込み、変化球もとにかく精度が高い。最速は昨春に記録した137キロだが、140キロ超えの気配も漂っており、将来性も現時点の完成度も頭一つ抜けている。本格派左腕として期待大だ。

 そして右腕では、小坂悦義(京都ヤングフレンド)と高松成毅(播磨ボーイズ)の名前を挙げたい。小坂はがっちりとした体格から140キロを超える直球を投げ込み、体の強さが目を引く。そして高松もチームの関西選手権優勝に貢献した完成度の高い右腕で、直球も変化球もコマンド能力が高い。共に高校野球では、早い段階から試合に出場する可能性がある。

 その他打者では、卓越したバットコントロールが武器の長岡真一郎(桜井シニア)、強肩強打が持ち味の南川幸輝(浜寺ボーイズ)と二人の好捕手がおり、近畿地区はバッテリーに実力者が多い印象だ。

 続いて中国・四国では3名の選手を紹介する。
広島県の東広島ボーイズには、広島カープジュニア出身の2名の好選手がいた。右腕の月野龍は、183センチ・82キロと屈強な体格を持ち、130キロ後半のパワフルな直球を投げ込む。また内田瑛斗は、チームでは3番・遊撃手を務めた走攻守の三拍子が揃った選手だ。守備では球際の強さが光り、打撃では長打力を武器にポイントゲッターにもチャンスメイカ―にもなれる打者だ。

 四国地区では、寿賀弘都(高松シニア)が高い潜在能力を持つ。体全身を使って投げ込む直球は130キロ後半を記録し、しなやかさも兼ね備えている。体格面でもまだまだ成長過程で、課題の安定感を克服すれば、高校野球でも大きな活躍ができるだろう。

 そして九州地区では、百崎蒼生(熊本泗水ボーイズ)が別格の存在感を放つ。両翼100メートルのHonda熊本グラウンド左中間スタンド深部に、特大の本塁打を放つほどの長打力が大きな魅力だが、俊足も兼ね備えるなど身体能力の高さが際立つ。広島東洋カープ・鈴木誠也選手のような、スケールの大きな打者に成長してもらいたい。

 また飯塚ボーイズの中尾湊も強肩強打の内野手だ。どっしりとした下半身から広角に強い打球を打ち分け、またショートの守備では小学校時代に投手として125キロを記録した強肩が猛威をふるう。中学1年時から、上級生に混じって試合に出場しており経験も豊富だ。

 その他にも強打の内野手である秋吉晟汰(京築ボーイズ)に藤田悠太郎(糸島ボーイズ)、高い守備力が魅力の江口翔人(筑後サザンホークス)、ミート力は九州でも指折りの田上夏衣(熊本北部シニア)、強肩捕手の一ノ瀬颯(南八幡ボーイズ)など今年も九州地区は高い潜在能力を持った選手が揃っている。

 今年度は日本代表の選抜もなく、アピールがなかなかできない世代となったが、それでも実力は例年にも負けていない選手たちが揃った。彼らが高校野球界を沸かせる日が今からとても楽しみだ。

(取材=栗崎 祐太朗)




関連記事
中本牧シニアの強肩強打の遊撃手・小川大地の武器は「向上心の強さ」
中学通算本塁打20本以上の長距離砲 小野勝利(狭山西武ボーイズ)が狙う高卒プロ入り
セカンド送球は1.9秒台。本田凌太(浦和シニア)が目指すのは「打てる捕手」