第36回 U-18ワールドカップ会場・機張(キジャン) ドリームパークはなぜできたのか?2019年09月05日

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【目次】
[1]誕生のきっかけは野球博物館の建設計画だった
[2]野球を通した国際交流の場に

野球を通した国際交流の場に



球場の雰囲気

 野球殿堂博物館などの話は別として、ドリームボールパークが完成したのは2016年のことだ。その年、女子野球のワールドカップが開催された。複数の試合を同じ場所で、同時に進行することができるドリームボールパークは、「大会のコントロールがしやすい」と、WBSC(世界野球ソフトボール連盟)の関係者にも好評で、そのことが今回の大会の開催にもつながった。

 ただ取材する立場とすると、記者席など取材スペースがほとんどなく、やりにくさはある。その点に関しては、李チーム長も「スタジアムでないので、不便なところはあると思います。その点は、これから補完しなければならない課題です」と語った。

 現在のドリームボールパークの事業費は、1443億ウォン(131億円)。そのうちの一部を現代自動車が負担し、ネーミングライツの形で、現代ドリームボールパーク(厳密には現代車ドリームボールパーク)となっている。

 それでも事業費の大半を機張郡が賄い、管理公団が運営していることになる。小さな自治体でそれだけの資金があるのは、機張郡に韓国初の原子力発電所である古里(コリ)原子力発電所があるからだ。今となっては複雑な問題も絡んでいるが、福島県のJヴィレッジに似ている。

 ドリームボールパークは、小学生から大学生までの大会をはじめ、プロ野球の2軍戦か同好会の試合まで幅広く使われている。
 特に冬休み期間の学生チームのキャンプ地としては人気で、「お断りするチームには申し訳ないですけど、希望チームの中から抽選をしています」と李チーム長は語る。

 ここは日本からも近い。私が「今は日韓関係が悪いですが……」と言いかけると、李チーム長はその言葉をさえぎり、「スポーツはスポーツですよ。スポーツを通して交流を拡大していきたいです」と強調した。

 実は李チーム長は、元は大韓野球協会(現大韓野球ソフトボール協会)の事務総長であり、アジア野球連盟の事務総長でもあった。それだけ、世界の野球界に顔が広いわけで、ドリームボールパークを、野球を通した国際交流の場にしたいと考えている。

(文=大島 裕史)

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