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第61回 夏の甲子園、大阪勢としては初の連覇だが通算14回目の優勝は圧倒的 ~令和最初の優勝が履正社で、大阪勢の2強新時代を形成か~2019年08月22日

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【目次】
[1]大阪勢の甲子園での優勝、準優勝の歴史
[2]甲子園での優勝、準優勝の記録

大阪勢の甲子園での優勝、準優勝の歴史



優勝した履正社 ※提供=共同通信社

 101回目となった、全国高校野球選手権大会。令和最初の夏の甲子園となったが、履正社星稜を5対3で下して初優勝を飾った。これは、昨年の大阪桐蔭に続いて大阪勢としては2年連続制覇ということになる。大阪勢として夏は通算14回目の優勝となった。ちなみに、春も大阪勢は昨年の大阪桐蔭の連覇などで通算11回の優勝を果たしている。春夏合わせると25回の全国制覇を果たしているということになる。これは、2位の愛知県勢の19回(春11回、夏8回)を引き離して圧倒的な実績である。

 大阪勢の夏の甲子園としては初めての連続優勝だったということは、近年の大阪桐蔭の強さと実績を考えると、ちょっと意外な感じもした。なお、夏の選手権の大阪勢の優勝校としては履正社が6校目ということになる。

 大阪勢の優勝の系譜をたどってみると、いくつかの時代があったということがわかる。
 まずは、戦前から1950年代頃までの浪華商(その後は浪商、現大体大浪商)時代だ。その後の70年代後半から80年代にはPL学園時代が訪れるのだが、そのつなぎのような形で明星興國が優勝を果たしている混戦時代。そして90年春の近大附、91年夏の大阪桐蔭、93年春の上宮などを経て、2000年代からは大阪桐蔭時代に突入していく。

 近年の大阪桐蔭の凄さは春夏合わせて8度の決勝進出があるがいずれも勝利しているということである。KKコンビと言われた桑田 真澄、清原和博を擁するなどで一時代を形成したPL学園でさえが通算では、KK時代を含めて4度決勝で苦杯を舐めていることを思えば、大阪桐蔭の決勝での強さは驚異的だ。

 そして、今回の履正社は春2度の準優勝を経験して、3度目の決勝進出となったのだが、ついに全国制覇を果たしたということになる。

 近年の大阪の勢力構図としては、2010年以降、毎年春夏の甲子園は大阪桐蔭履正社が代表となっており、それ以外の学校が代表となったのは11年夏の東大阪大柏原、15年夏の大阪偕星学園と記念大会で南大阪代表となった近大附の3校しかない。春のセンバツに至っては、この両校のどちらかしか代表になっていない。

 それだけ大阪桐蔭履正社の力が突出しているということになる。ただし、甲子園での実績と全国的知名度としては大阪桐蔭が大きくリードしていたが、今回の優勝で履正社としても一気にその差を詰めたといってもいいであろう。履正社もここ数年の中で春夏合わせて3度、甲子園の決勝に進出しているのだから一つの時代を形成しているといってもいいくらいだ。

 そして、今後も当分はこの2強時代が続いていくことになるであろう。
 平成になって、昭和のPL学園時代を凌ぐ強さを示してきた大阪桐蔭だったが、令和初の栄冠には履正社が輝いた。これが、新たな時代の到来を象徴していくことになるのだろうか。

【次のページ】 甲子園での優勝、準優勝の記録

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プロフィール

手束仁
手束 仁
  • 生年月日:1956年
  • 出身地:愛知県
  • ■ 経歴
     愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
     99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
     さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
     2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。

     スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
     その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。
  • ■ 著書
    都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社) 
    甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
    高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)

    話題作となった
    甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
    スポーツ進学するならコノ高校
    東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
    三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
    スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
    高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
    野球県民性』(祥伝社新書)
    野球スコアつけ方と分析』(西東社)
    流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW!
  • ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
  • ■ 手束仁 Official HP:熱中!甲子園
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