[1]5位:第97回山形大会準々決勝 山形中央vs山形城北 / 4位:第97回岩手大会決勝 花巻東vs一関学院
[2]3位:第97回選手権大会準々決勝 仙台育英vs秋田商 / 2位:第97回青森大会決勝 三沢商vs八戸学院光星
[3]1位:第97回選手権大会決勝 東海大相模vs仙台育英
今夏の甲子園では、仙台育英が26年ぶりとなる決勝進出を果たした。第1回大会で秋田中が決勝に進んでから100年。近年では、花巻東、光星学院(現八戸学院光星)など、東北勢にとって春夏11度目の頂点への挑戦だった。一時同点に追いつき、ボルテージが上がった試合展開だったが、東北勢の夢はまたも敗れた。結果として悲願達成はならなかったが、“その時”が近いことも予感させた。この決勝に限らず、今年の東北地方は、特に夏において劇的な試合が多かった。
5位:第97回山形大会準々決勝 山形中央vs山形城北
昨秋、今春と東北大会に出場した山形城北は初の甲子園出場を視野に入れていた。一方の山形中央は昨夏を含め、2010年センバツを皮切りに春夏合わせて4度の甲子園出場がある。しかし、今年のチームの戦績は、甲子園帰りだった昨秋は県大会準々決勝で鶴岡東に敗れ、今春は3年ぶりに地区予選敗退で県大会出場を逃していた。
試合は、山形城北が1回表に敵失で1点を先制したが、その裏、すぐさま山形中央が反撃。二死一、三塁で右打ちの5番・高橋 稜佑が右中間に逆転3ランを放った。今年のドラフト会議で広島から指名された4番・青木 陸が敬遠された直後の、逆方向への見事の一発だった。
両校ともエースが完投しているが、山形中央・佐藤 僚亮は山形大会直前に、左手首にヒビが入るケガを負っていたと大会後に知った。初回にミスで1点、8回には2ランを浴びたが、状態を考えれば、3回から7回まで無安打投球だったことは及第点だ。(試合レポート)
4位:第97回岩手大会決勝 花巻東vs一関学院

花巻東・高橋 樹也(写真は春季東北大会にて)
延長13回の激闘
勝てば甲子園、負ければ終わり——。地方大会の決勝の勝敗は天地ほどの違いが出る。今夏の岩手大会決勝は、秋季県大会優勝の花巻東と春季県大会優勝の一関学院が顔を合わせた。プロ注目左腕・高橋 樹也を筆頭に複数の投手陣をそろえる花巻東。対する一関学院は左右の2枚看板をそろえ、5年ぶりの聖地を狙っていた。春季県大会では、やはり決勝で対戦しており、2対0で一関学院に軍配が上がった。夏の決勝も最小得点での接戦になるだろうと思われた。しかし、予想に反して、試合は乱打戦となった。
6回を終えて、7対7の同点。8回に花巻東が勝ち越したが、その裏、一関学院はすぐに追いついた。8対8で延長に突入。延長13回表、花巻東は一死二塁で主将の佐藤 唯斗が中前に適時打を放って決着をつけた。投げては、エース・高橋が16安打、9四死球とボロボロになりながらも完投した。