愛知県1年生大会は、東邦が享栄を下して優勝を果たす



東邦・宮國

 愛知県では、毎年この時期に入学して8カ月になる1年生のみの大会を開催するようになって、今年で9年目ということである。

 大会への出場条件としては、県大会のベスト8以上と、各支部からの推薦校8校の16校で争われる。1年生大会を戦えるということは、秋季大会で頑張ったチームへのプレゼントでもあるということになる。そして、観る側や関係者にとっては、この代の選手たちの今の実力をある程度計れるバロメーターにもなっていくということにもなる。また、2年後の夏に選手たちがどんな成長をしているのかということを見ていく上でも、大いに意味があると言えよう。

 東邦は服部、享栄は東松という両左腕が先発。東松は入学前から周囲でも知られる存在だったが、享栄に入学後は、大藤敏行監督の「こういう、いい素材はじっくり育てていかないといかん」ということで、丁寧に大事に見守られながらここまで来ていた。そして、こういう大会で投げることで、その力を示してほしいというところであろう。

 東邦は、沖縄県出身の右腕宮國の素材力の高さが、注目されている。この日は、服部が3イニングを投げて、小野の本塁打の1点のみに抑えていたところで4回から宮國が登板。その後は東松と2人の投手戦という様相になっていったのだが7回、東邦は少し単調になってきた東松を捉えて、内野安打にバント安打と送りバントで一死二、三塁として、1番真鍋が三遊間を破る安打で2点を追加。さらに四球後、古山と岡本の連打でなおも2点。結局これが効いて、東邦が逃げ切っていくという形になった。

 享栄は、9回に抵抗を示して、8番大橋の二塁打と代打田口の中前打で1点を返したもののそこまでだった。宮國は、ピンチになっても慌てることはなく、最後まで冷静な投球だった。

 1年生大会だから、これからのそれぞれの選手たちの成長には、もちろん注目していきたいし、どうなっていくのだろうかという期待感は大いに抱かせてくれる。とは言うものの、1年生大会で位置づけられたその代の県内での序列というのは、案外それぞれの認識の中では強くインプットされていくようでもある。1年生大会で最後まで勝ち上がったチームが、その代の最後の夏を勝ち取っていくということは、やはり多いようだ。

 そういう意味では、まずはこの代の中では、愛知県下ではリードしていく存在になっていくであろうということは予想できる。ちなみに、この大会では3位は至学館、4位は星城ということで、愛工大名電中京大中京は敗退していたものの、4強はやはり名古屋地区の私学校が独占していた。

(記事:手束 仁

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